フランス・ジヴェルニーの野を散歩する優雅な女性が、足元の草地と背景の空に溶け込んでいます。晴れていますが、風の強い日であることは、雲の動きや風になびく女性のスカーフからうかがえます。顔の表情は、風景の一部として描いているためかほとんど分かりません。モデルは、モネが当時同棲していたアリス・オシュデの娘シュザンヌ(当時18歳)であろうと考えられています。

1840年11月14日フランス･パリ生まれの印象派画家。幼少期に港町ル･アーヴルに移り住み､そこで風景画家ブーダンと出会いデッサンと戸外制作を学ぶ｡その後パリで出会ったルノワールやシスレー､バジールらとともに､戸外制作をして自然の光の描写を探究｡過酷を極める貧困生活の中でも､精力的に制作を続け､モネの名声は徐々に高まり､印象派の第一人者とも言うべき存在に｡