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子どもプログラム

数学とアートのコラボ授業

この授業をしてくださった齋藤先生は、古代ギリシアの偉大な数学者ピタゴラスにちょっと似ている数学の先生。数学とアートの関係に興味深々で、この授業のために何度も美術館に足を運んで、アートの中から次々と数学を発見!
むずかしいと思いがちな数学の面白さや、絵画を見る楽しさに気づくかも!

徳島県立城ノ内中学校
「大塚国際美術館で数学をしよう!」 監修:数学科 齋藤 大輔先生

  • ※これは、2009年7月24日(金)に、3年生18名と、数学科教諭 3名の参加によって行われた授業のご紹介です。2010年以降の様子はこちらからご覧いただけます。⇒2011年 ⇒2010年(城ノ内中学校のページ)
齋藤 大輔先生

活動のようす

各作品ごとに、学芸員による絵画の説明のあと、齋藤先生が数学的視点から説明してくださいました。
最後に、数学×アートのコラボともいえる、数学問題を齋藤先生から出題!みんなでチャレンジしました。


1ミケランジェロ「システィーナ礼拝堂壁画および天井画」

「3」を基本とした数字は、キリスト教において重要とされています。
システィーナ礼拝堂の壁画や天井画にも「3」がいっぱい!探してみよう。

例えば、天井に描かれた創世記の物語。その構成は、

  • 天地創造が3場面
  • 人間創造が3場面
  • ノアの物語が3場面

で、3+3+3になっている!


2聖テオドール聖堂壁画

聖テオドール聖堂壁画

聖テオドール聖堂壁画

ワークシートの問題になっている十字架は
どこにあるかな?

ワークシート

ワークシート

十字架の面積を求めるには?
三平方の定理を使ってみよう。


3ラファエッロ「アテネの学堂」

2人の大数学者を見つけよう!

(A)ピタゴラス
三平方の定理、ピタゴラス音階で有名

(B)ユークリッド
ユークリッド幾何学の祖

2人の数学者を見つけよう!

2人の数学者を見つけよう!

ユークリッドが描いている図形

ユークリッドが描いている図形

ユークリッドがコンパスを使って図形を描いています。

ピタゴラスの足元に置かれている黒板

ピタゴラスの足元に置かれている黒板

ピタゴラスの足元に置かれている黒板。
「完全4度の音程図表」が表されていると考えられています。三角数が書き込まれています。

数学的な美しさってなんだろう?

黄金比や白銀比を表す図形は、数学的に美しいとされています。
黄金比・白銀比やルート図形、黄金比三角形を作図してみよう。

黄金比
ルート図形(白銀比)
正五角形と黄金比三角形
透明のOHPシートを使って「図形シート」を手作り。(右図)
コンパスと定規を使って自分で作図します。
このシートを手に、ダ・ヴィンチの作品を鑑賞すると・・・。
図形シート

4レオナルド・ダ・ヴィンチ「最後の晩餐」

一点透視画法で描かれた作品。
「図形シート」を使って、構図をチェック!

図形シートを使って「最後の晩餐」の構図を見る生徒たち

図形シートを使って「最後の晩餐」の構図を見る生徒たち

この★をキリスト(中央の人物)の右のこめかみあたりにある「消失点」に合わせて見てみるとどうなるかな?

消失点とは・・・

遠近法において並行線が交わる点のこと。まっすぐ地平線のかなたへと消える2本の線路を想像すればわかりやすいね。


5レオナルド・ダ・ヴィンチ「モナ・リザ」

レオナルド・ダ・ヴィンチ「モナ・リザ」

モナ・リザも黄金比三角形の中にはまる!?

黄金比、ダ・ヴィンチが描く「顔」の比率について


6レオナルド・ダ・ヴィンチ「受胎告知」

黄金比三角形


齋藤先生からのメッセージ

城ノ内中学校では、夏休み中に各教科で夏期講座を実施しています。
数学は、今まで数学検定のための講座を開講していましたが、以前から学校を離れて数学の授業を学習できないかといろいろ考えていました。また、新学習指導要領の項目にある「数学的活動」にも目を向けいろいろと考えた結果、芸術と数学の関係に着目してみることにしました。
美術の絵画には、黄金比や白銀比など数学的な考え方や図形によって成り立っている技法などもあり、美術的な美しさだけでなく、数学的な視点から絵画を見たときの美しさや感動を生徒達に感じて欲しかった。

新学習指導要領の項目にある「数学的活動」には、

  • 既習の数学を基にして、数や図形の性質などを見いだし、発展させる活動
  • 数学的な表現を用いて、根拠を明らかにし筋道立てて説明し伝え合う活動
  • またその指導にあたっては、数学的活動を楽しめるようにするとともに、数学を学習することの意義や数学の必要性などを実感する機会を設けること

とあります。今回のこの内容がその機会になればと考えました。

生徒の感想

  • 特にダ・ヴィンチの絵にはたくさんの数学的なことが組み込まれていて、自分でも探して数学とのつながりを見つけてみたいと思った。また、当時の文化や風習も絵から知ることができて、すごく興味深かった。
  • 大塚国際美術館に来て、絵の知識も広がったし、なにより数学のおもしろさや新たな発見などたくさんのことについて知ることができた。少し難しい話もあったが、この授業はとてもよい経験となった。これからも、数学のおもしろさを見つけだしていきたい。そして、得意科目にしたいと思う。
  • 日頃は、「芸術」としてだけで見ている絵画たちを数学的な見方をすると、とても面白かった。当時の画家たちはそこまで考えていたのか、もしそうだとすると本当に天才で恐怖さえ覚える。尊敬と驚きを感じる。
  • レオナルド・ダ・ヴィンチとか、絵の天才と呼ばれる人はきっと感覚で絵を描いているんだなと思っていたが、名画には美しい数学的根拠が隠れていることに気づくことができた。
  • ダ・ヴィンチが絵を描くときには、実際のものをきちんと観察しているので、天才と言われているがその上にも努力があったんだと思った。
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