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まさに国王らしい、ルイ14世の姿。豪華さと威厳とが感じられます。
でもこの作品の魅力は、ほほえましさかもしれません。
じっくり眺めていると、豪華さよりも、靴の"ヒール"や髪の"盛り"に笑みがこぼれてしまいます。
恥ずかしげもなく堂々としている姿とちょっとギャップを感じますね。
実はルイ14世、あまり背が高くなかったそうです。そこで、できるだけ高く見えるよう
ヒールのある靴を愛用していたと言われています。
また当時は一人が何個もカツラを持っており、カツラを変える事で髪型を楽しんだ時代でした。
ルイ14世のお気に入りはまさに今で言う、"盛った"カツラだったそうです。
どちらかと言えば、ルイ14世のファッションには背を高く見せたいという願望があったようですが、
宮廷の男たちもこうしたファッションを楽しんでいたのは間違いないでしょう。
そう、ファッションを楽しみ、流行らせていたのはむしろ男性が主流だったのです。
女性たちが表に出て、こぞって美を競うようになるのはここ2、300年ほど
の話です。
つまり、ルイ14世がやっている事はいたって真面目。
あえてほほえましいと書きましたが、それは今の基準で物事を見ているからというわけです。
描かれた当時の事を知っておくのも、絵画の魅力を深めるには重要な要素ですね。
(文責:学芸部 武知直輝 2012年1月)

《ルイ14世の肖像》
1701年
280×190cm
ルーヴル美術館、パリ、フランス
※写真は大塚国際美術館の展示作品を撮影したものです※